2019年の活動と自己紹介
みなさま、ご無沙汰してしまっており申し訳ありません。2019年も深いご理解と温かいご支援・ご協力を賜り、本当にありがとうございました!
2019年は大学院での研究も本格化、お世話になっているフィールドの実践の奥深さと自分の研究実力の不足を感じ、日々の仕事と両立する難しさや自身の生活も省みる1年となりました。実践では「子どもの貧困対策法」の改正や大綱見直しに関わらせていただきながら、子ども・若者たちの声にならない想いを代弁することや向き合い汲み取る大人側のあり方・姿勢について深く考えさせられました。
平成から令和に時代が切り替わるとき、以前は『僕たち』が感じる不条理や幸せのためにと走り始めたのに、いつの間にか「子ども・若者たちのため」と「支援者」になってしまっているような気がして、自分も『生活者』であり続けたいことを改めて決意しました。生活者でありながら支援者でいることができるのか、という問いなど支援実践の価値意識を再検討する今後の人生でターニングポイントになった気がしています。
ご依頼いただいた講演で活動する若者が一緒に登壇して「貧困の反対って、”普通”じゃないのかなぁ」と発した言葉から、積極的な課題解決や『豊かな育ち』の環境を目指す支援実践とのギャップにハッとさせられたり。それらと同時に2019年は正直しんどい時期や出来事も重なって…さまざまな人たちに温かいご支援・ご協力なしに乗り越えられなかった一年だったと思っています。
2020年は30歳を迎え、子どもの貧困対策も改正法と閣議決定された大綱をもとに子どもの権利の尊重や地域の対策推進など本格的なネクストステージへと移行します。まだまだ微力ですが、2020年も引き続き何卒よろしくお願いいたします。
▼2019年の主な活動記録
<2019年1月>
フィンランドの子ども・若者を招いた「国際ユースフォーラム」を開催、全体統括
群馬県主催「子どもの居場所地域コーディネーター養成研修会」で講師を務める
第198回通常国会で「子どもの貧困対策法」改正に向けた検討・審議に関わる
<2019年2月>
大学院の調査活動(研究室)で岩手県旧沢内村(現・西和賀町)を訪問
「子どもの貧困対策レベルアップ研修」に講師・コーディネーターとして登壇
日本教育政策学会「子ども・若者の教育と福祉:支援の現場から」で登壇
北海道における子ども食堂に関する調査・研究の運営委員の会議出席
<2019年3月>
北海道における子ども食堂に関する調査・研究の運営委員の会議出席(とりまとめ)
全国の小中学生を対象とした合宿キャンプを開催、学生スタッフのサポート
発起人である若者自殺対策全国ネットワークで意見交換会に出席
北海道「江別市版子どもの貧困対策ハンドブック」に原稿を執筆
<2019年4月>
北海道における子ども食堂に関する調査・研究の報告書原稿を執筆
入学・新生活を迎える1800人以上の子ども・若者へ給付金を支給
さっぽろ青少年女性活動協会の職員研修にて講師を務める
日本弁護士連合会主催シンポジウム「若者の自立を保障する社会へ」で登壇
(GWに休暇をとって久しぶりに地元の神戸に帰省)
<2019年5月>
「子どもの貧困対策法」改正に向けた院内集会を開催、報告登壇
高校・大学生世代の「子どもサポーター会議」を開催、研修講師
国民民主党「子どもの貧困対策法」改正へ向けた党内ヒアリングに出席
首都大学東京・阿部彩研究室のゼミナールに出席、実践報告
<2019年6月>
日本社会教育学会(東北・北海道地区集会)に大学院で参加、学会発表
室井佑月さん主宰トークイベント「女は死なないvol.1」に協力、参加
第198回通常国会「子どもの貧困対策法」改正が実現、議員連盟会合で発言
セーブ・ザ・チルドレン主催「教育の私費負担を考える超党派勉強会」で登壇
高校・大学生世代の「子ども・若者委員会」を開催、研修講師
<2019年7月>
朝日新聞「兵庫)平成世代 子どもの貧困考える」記事掲載
勤める財団の年次報告書(15年~18年度)が完成、プチ報告会を開催
<2019年8月>
月刊社会教育8月号「子ども・若者委員会の活動を通して見えてきたこと」執筆
全国の高校・大学生世代を対象とした合宿ミーティングを開催、スーパーバイザー
<2019年9月>
兵庫大学人権教育講演会で登壇、講師を務める
日本社会教育学会に大学院で参加、学会発表
<2019年10月>
ケン・ローチ監督「家族を想うとき」内覧試写会に参加
徳島県立高校の全校生徒に向けて人権教育研究大会で登壇、講演
群馬県主催「子どもの居場所づくりボランティアスキルアップセミナー」講師①
(休暇をとって7年ぶりに学生時代留学していたトルコ共和国を訪問)
(プライベートで第32回東京国際映画祭のボランティア活動に参加)
<2019年11月>
岡山県主催「岡山県子どもの貧困対策研修会」に登壇、講師を務める
群馬県主催「子どもの居場所づくりボランティアスキルアップセミナー」講師②
大学院で「北海道社会教育フォーラム2019」に参加
提言活動をしてきた国の基本方針を定める子どもの貧困対策大綱が閣議決定
高校・大学生世代の「子ども・若者委員会」および公開フォーラムの開催
<2019年12月>
文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」のゴールデンヒストリーで紹介
内閣府主催「子供の未来応援フォーラム in 東京」で登壇、活動発表
大学院で岩手県旧沢内村(現・西和賀町)の実践について論文執筆【非公開】
千葉テレビ「シャキット!NET」で内閣府フォーラムの講演内容が紹介
村尾政樹(むらお・まさき)
1990年、兵庫県神戸市生まれ。全国で子どもの貧困対策を推進する「公益財団法人あすのば」の立ち上げメンバーで事務局長を務める。社会福祉士。北海道大学大学院教育学院修士課程(社会教育研究室)。
小学6年の春に母親が自殺で亡くなる。家庭環境から就職を考えて商業高校へ進学するが、同じ境遇の仲間との出会いをきっかけに進学を志す。北海道大学教育学部に進学後、困難状況にある子ども・若者の主体形成について研究。2010年、北海道の自殺対策や子どもの貧困対策を推進するためのネットワークを立ち上げる。
大学卒業後は、札幌市で地域の子どもを支える公益法人に就職するが、進まない子どもの貧困対策への危機感から2015年に上京。全国で先駆的に取り組みを行う支援者や研究者、学生たちと団体を設立し、事務局長に就任。子ども・若者の「生きる」が大切にされる社会を目指して全国で活動を展開。
体験談や子ども・若者の現状と声を伝える講演、研修講師、新聞掲載、テレビ出演などの機会多数。ハフィントンポストのコラム記事にも執筆。札幌市子ども・子育て会議児童福祉部会委員(2016~2018)。北海道子ども食堂調査運営委員(2018~2019)。日本青年会議所「第31回 人間力大賞」会頭特別賞。
2018年の活動と自己紹介
2018年も深いご理解とご支援・ご協力を賜り、本当にありがとうございました!
2018年は『変化と感謝』をテーマに大学院進学など環境・心境ともに変化が多くありました。4月~7月の4か月間は大学院の関係で札幌に一時滞在となるなど2017年と比べて発信の機会は極力控えさせていただいていました。そのような中でも1500人規模の実態調査のとりまとめやNHK北海道クローズアップという番組に企画から携わる、仕事で関わる学生の引率でフィンランドへ出張など2018年も貴重な機会がたくさんありました。
学生時代の法制定から関わり続けている「子どもの貧困対策法」は成立から5年が経過し、2019年には国の基本方針を定める大綱の見直しが行われます。給付型奨学金や高等教育無償化など「制度」は少しずつ変わる一方、社会の理解や子ども・家族の実感はどのくらいあるのか、果たして自分がやっていることにどれだけの意味があるのか2018年は悩みを抱える一年でもありました。
理解と実感を伴える大綱見直しをはじめとした活動を展開できるよう2019年も微力ながらあゆみを進めてまいりたいと考えています。2019年も引き続き何卒よろしくお願いいたします。
▼2018年の主な活動記録
<2018年1月>
長崎県で「子どもの貧困対策 全国キャラバンin長崎」を開催、登壇
日本大学主催のシンポジウム「子どもの貧困対策のネクストステップを考える」に登壇
東京都民生児童委員連合会での研修で講師を務める
ハフィントンポスト寄稿「2018年、STOP!子どもの貧困の解決へ」など
<2018年2月>
「子どもの生活と声1500人アンケート」中間報告を議員会館で開催
「子どもの生活と1500人アンケート」中間報告の内容が東京新聞1面などに掲載
「子どもの貧困対策レベルアップ研修」に講師・コーディネーターとして登壇
<2018年3月>
札幌市子ども・子育て会議児童福祉部会に出席、対策計画の策定に携わる
発起人である若者自殺対策全国ネットワークで意見交換会を開催
全国の小中学生を対象とした合宿キャンプを開催、学生スタッフのサポート
ハフィントンポスト寄稿「新しい春を迎えた1500人の声から見えてきたこと」など
<2018年4月>
入学・新生活を迎える2800人以上の子ども・若者へ給付金を支給
北海道大学大学院教育学院修士課程に進学、札幌での一時滞在開始(~7月末)
労働調査4月号に執筆記事が掲載「子どもをとりまく貧困の現状」
<2018年5月>
北海道における子ども食堂に関する調査・研究の運営委員に就任、会議出席
滋賀県で開催された「ゴールデンウィークまちなか合宿in関西」に参加
大学生世代の「子どもサポーター研修」を開催、研修講師
子ども・若者支援セミナーで講師「札幌市子どもの貧困対策計画への期待」
<2018年6月>
ヒューマンライツ2018年6月号に執筆「子どもの生活と声1500人アンケート」から
NHK北海道クローズアップ「奨学金という名の“借金”」に企画協力、出演
子どもの貧困対策法成立5周年・財団設立周年行事を開催、登壇
「子どもの生活と声1500人アンケート」最終報告を公表
「Youth+ぶっちゃけトーーク!」を札幌で学生世代と企画、開催
学生世代へ向けた「ファシリテーター研修」を開催、研修講師
大学院で日本社会教育学会 北海道・東北地区集会に参加
<2018年7月>
「緊急アクション地域で若者自殺対策を推進していくために」を企画、開催
「第1回あすのば地方議員フォーラム」を開催、全国の議員へ調査・研究報告
さっぽろ青少年女性活動協会主催の「にこにこキャンプ」に協力、参加
大学院で「Hokkaido Summer Institute 2018(Social Pedagogy)」に参加
<2018年8月>
全国の高校・大学生世代を対象とした合宿ミーティングを開催、スーパーバイザー
大学院で「社会教育研究全国集会(甲府集会)」に参加
<2018年9月>
埼玉県所沢市で開催された親子ぐるみ勉強会で講師
北海道における子ども食堂に関する調査・研究の運営委員の会議出席
徳島県子どもの未来応援コーディネーター養成 発展研修で講師
<2018年10月>
東京都台東区の民生児童委員が開く研修会で講師
国際ユースフォーラム開催へ向けたフィンランド出張(学生派遣引率)
沖縄県で開催された日本社会教育学会に大学院で参加
<2018年11月>
広島県で「子どもの貧困対策 全国キャラバンin広島」を開催、登壇
朝日新聞『(耕論)冷たい自己責任論』で掲載 「頼らず孤立」強いる社会
大学院で「北海道社会教育フォーラム2018」に参加
<2018年12月>
東京都で「子どもの貧困対策 全国キャラバンin東京」を開催、登壇
「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク共催 市民協働フォーラムを企画、開催
北海道における子ども食堂に関する調査・研究の運営委員の会議出席
新潟県で開催された貧困研究会に大学院で参加
村尾政樹(むらお・まさき)
1990年、兵庫県神戸市生まれ。全国で子どもの貧困対策を推進する「公益財団法人あすのば」の立ち上げメンバーで事務局長を務める。社会福祉士。北海道大学大学院教育学院修士課程(社会教育研究室)。
小学6年の春に母親が自殺で亡くなる。家庭環境から就職を考えて商業高校へ進学するが、同じ境遇の仲間との出会いをきっかけに進学を志す。北海道大学教育学部に進学、困難状況にある子ども・若者の主体形成について研究。2010年、北海道の自殺対策や子どもの貧困対策を推進するためのネットワークを立ち上げる。
大学卒業後は、札幌市で地域の子どもを支える公益法人に就職するが、進まない子どもの貧困対策への危機感から2015年に上京。全国で先駆的に取り組みを行う支援者や研究者、学生たちと団体を設立し、事務局長に就任。子ども・若者の「生きる」が大切にされる社会を目指して全国で活動を展開。
体験談や子ども・若者の現状と声を伝える講演、研修講師、新聞掲載、テレビ出演などの機会多数。ハフィントンポストのコラム記事にも執筆。札幌市子ども・子育て会議児童福祉部会委員(2016~2018)。トルコに1年間留学し、出演した映画が第67回カンヌ国際映画祭パルムドール対象受賞。好きな食べ物はグミ。
【参加者募集中】6月23日(土)午後から札幌でトークイベント
ご無沙汰してしまっており、申し訳ありません。6月23日(土)13時30分から北海道札幌市でトークイベントがあります。北海道にお住まいの皆さま、是非ご参加ください。参加のお申し込みは以下のリンク先からできます。
▼お申し込みは以下のリンク先からお願いします▼
<開催趣旨>
2018年6月、「子どもの貧困対策法」の成立から5年が経過します。4月には札幌市の子どもの貧困対策計画が策定され、道の対策計画は見直し時期が近づいてきました。そして、この5年間、子ども食堂や学習支援など民間の取り組みも広がりました。
一方、いろんな理由で何だか「もやもや」した気持ちを持っている人もいるのではないでしょうか。今のタイミングで、この課題に向き合う皆さんと腹を割って話し合う「ぶっちゃける場」が必要だと私たちは感じています。
そこで、このイベントは、参加者の皆さんと一緒に腹を割って課題解決へ向けた次の一歩について話し合うきっかけをつくることで、さらなる対策の推進に寄与することを目的に開催します。
<開催日時>
2018年6月23日(土)13時30分~15時30分
<開催場所>
札幌市生涯学習総合センター ちえりあ 大研修室
(〒063-0051 北海道札幌市西区宮の沢1条1−1−10)
<対象・定員>
子どもや貧困に関する実践や研究に携わる人、子どもの貧困に関心のある人
40人程度(先着順)
<参加費>
無料
<主 催>
Youth+ぶっちゃけトーーク!実行委員会
(ぶっちゃけトーーク!実行委員会・Youth+宮の沢 共催)
<協 力>
公益財団法人あすのば
<内 容>
▼趣旨説明、これまでの対策推進と活動展開について
-学生世代の若者および呼びかけ人から活動報告および話題提供
・開会あいさつ、趣旨説明
・法成立5周年・あすのば設立3周年のつどい報告
・これまでの対策推進と活動展開について
▼ぶっちゃけグループトーク
-ブレスト形式でこれまでの課題やこれからの対策に必要なことなどを出し合う。
呼びかけ人含め6人~7人×5グループ編成を想定。
・自己紹介
・これまでの対策の課題
・これからの対策に必要なこと
▼ぶっちゃけ全体トーク、まとめ
-呼びかけ人によるグループトークを受けたクロストーク。
参加者による呼びかけ人への質疑応答。
・呼びかけ人によるクロストーク
・まとめ、閉会あいさつ
<呼びかけ人(敬称略、五十音順)>
二本松一将(子ども食堂実践研究者)/深掘麻菜香(あすのば子どもサポーター)/松田 考(札幌市若者支援総合センター Youth+センター 館長)/村井琢哉(山科醍醐こどものひろば理事長、あすのば副代表理事)/村尾政樹(札幌市子ども・子育て会議臨時委員、あすのば事務局長)