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村尾政樹のブログ『伝える。』

ソーシャルセクターに勤める26歳の個人ブログ。仕事や活動の記録がメインです。

困窮家庭:子どもの貧困対策センター設立 孤立に支援を

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毎日新聞 2015年06月19日 23時57分(最終更新 06月19日 23時58分)

 経済的に困窮する家庭の子どもを支援する一般財団法人「子どもの貧困対策センター『あすのば』」が19日設立された。理事に就任した宮本みち子・放送大副学長(社会学)は東京都内での記者会見で、「貧困に苦しむ子どもにはネグレクト(親の子育て放棄)や不登校など社会的孤立が同時に生じており、その後の人生に影響している」と、センターの必要性を訴えた。

 日本では子どもの6人に1人が貧困状態にあるとされ、同センターは実態調査や政策提言のほか、入学準備金支給など直接支援にも取り組む。代表は元あしなが育英会職員の小河光治氏が務め、理事には学識経験者、NPO代表に加え、母子家庭や児童養護施設で育った学生3人も参加し、当事者に近い視点を活動に反映させる。【山田麻未】

          ◇

 センターの専従スタッフになる村尾政樹さん(24)も父子家庭で育ち、アルバイトや奨学金で大学に進んだ。センターは高校時代からの志をとげる場所になる。「自分と同じ境遇の子どもの力になりたい」と語る。

 小6の時、母は精神的な病を抱えて自死した。その1週間前、2人で祭りに行った時に「写真を撮ろう」という母の誘いを断っていた。どうしてあんなことを言ったのか、と苦しんだ。仕事に追われる父に3人の子育ての余力はなく、小1の弟は姉や自分と別れ児童養護施設に行った。

 あしなが育英会から奨学金を受け、居酒屋などでアルバイトをしながら商業高校に通った。心の底に、いつも「独りぼっち」という思いがあった。だが、育英会のキャンプに参加して見方が変わった。親を失った同世代の仲間が何百人もいた。

 勇気がわくと同時に、仲間の言葉に打ちのめされた。母子家庭という高校3年生は言った。「私は進学できないから最初で最後のキャンプになります」。この時「仲間の力になろう。そのために大学に行っていろんな経験をしよう」と思った。

 北海道大に進む。入学金などはバイトの貯金を充てた。入学して自死遺児学生らが集う団体を設立。卒業し子どもを支援する札幌市の団体で働いていた時、センターに誘われた。

 高校時代、バイト先の居酒屋の店長が「私も若いころ母を亡くしたから」と親切にしてくれたことが忘れられない。いろいろな人に助けられ、支える側になった。そんな生き方を広げたい。自分流に言うなら「『恩送り』の循環をつくりたい」。

 救われるかどうか、周囲の善意の有無で決まるような社会であってはならない、と考える。「誰もが幸せな人生を歩めるようにする。それが子どもの貧困対策です」【山田麻未】

mainichi.jp